「公民館の受益者負担の今後の在り方について」の建議を受けました
相模原市社会教育委員会議では、公民館の利用に係る受益者負担について協議を重ねて きました。このたび、約1年4ヶ月の協議をまとめ、同会議より教育委員会へ建議書が提 出されました。
1 建議の日時
(1) 日 時 平成25年5月16日(木)教育委員会定例会 午後2時30分から
(2) 出席者 相模原市社会教育委員会議 福田須美子 議長(相模女子大学教授) 相模原市教育委員会 溝口碩矩 委員長、小林政美 委員長職務代理者
大山宣秀 委員、田中美奈子 委員、岡本実 教育長
2 建議の趣旨
社会教育委員会議では、平成23年11月17日付で「生涯学習社会における社会 教育施設のあり方について」の答申を行いました。この答申の中で、公民館の使用料 については、「引き続き十分議論を要する課題であり、市民や関係者からの意見などを 踏まえた更なる検討が必要」としていました。
このことから、同会議では、市教育委員会が平成24年6月に実施した「公民館に 関する市民等アンケート調査」の結果及び公民館の視察などを踏まえて検討を行い、 公民館を取り巻く本市の状況を鑑み、公民館施設(部屋)利用の受益者負担の導入に ついて、市において検討する必要があるとの結論に達しました。
3 協議の主な経過
・開催回数 定例会 8回、臨時会 1回、小委員会 2回
(平成24年1月17日∼平成25年4月30日)
・「公民館に関する市民等アンケート調査」(以下、「アンケート調査」という)の設問 の検討
・公民館5館の視察
・「アンケート調査」結果の検討
・公民館の役割、あり方等についての協議
・公民館の利用に係る受益者負担についての協議
4 社会教育委員会議の構成等
・社会教育法第17条に基づき設置
・委員数 15名(学校教育の関係者 2名、社会教育の関係者 5名、家庭教育の向 上に資する活動を行うもの 1名、学識経験者 7名)
問い合わせ 生涯学習課
平成25年5月16日
相模原市教育委員会 委員長 溝口 碩矩 殿
相模原市社会教育委員会議 議 長 福 田 須美子
公民館の受益者負担の今後の在り方について(建議)
はじめに
旧 市 に お け る 公 民 館 の 利 用 に 係 る 受 益 者 負 担 の 取 扱 い に つ い て は 、平 成 1 3 年 の 相 模 原 市 社 会 教 育 委 員 会 議 ( 以 下 、 「 本 会 議 」 と い う 。 ) に お い て 、 「 住 民 主 体 で 運 営 さ れ 、 地 域 の コ ミ ュ ニ テ ィ 活 動 を 推 進 す る 拠 点 で あ る こ と か ら 、 そ の 活 動 が 地 域 に 還 元 さ れ る こ と を 前 提 に 、 無 料 で あ る こ と が 望 ま し い 」 と の 答 申 を 行 い 、 そ の 考 え 方 を 基 に 現 在 も 無 料 と な っ て い ま す 。
平 成 1 3 年 以 後 、 1 市 4 町 の 合 併 を 経 て 、 津 久 井 地 域 の 公 民 館 で は 使 用 料 の 規 定 は あ る も の の 、 大 部 分 の 利 用 に つ い て は 免 除 さ れ て お り 、 複 数 の 制 度 が 並 立 す る 状 態 が 続 い て い ま す 。
政 令 指 定 都 市 へ の 移 行 の ほ か 、社 会 教 育 法 の 改 正 と い っ た 社 会 状 況 の 変 化 の 中 で 、 平 成 2 1 年 1 2 月 、社 会 教 育 施 設 が 果 た す べ き 役 割 と 今 後 の あ り 方 等 に つ い て 教 育 委 員 会 か ら 諮 問 が あ り ま し た 。
こ の 諮 問 に 対 し て 、 平 成 2 3 年 1 1 月 1 7 日 付 で 「 生 涯 学 習 社 会 に お け る 社 会 教 育 施 設 の あ り 方 に つ い て 」 の 答 申 を 行 い ま し た 。
こ の 答 申 の 中 で 、 公 民 館 の 使 用 料 に つ い て は 、 「 無 料 で あ る べ き 」 と 「 受 益 者 負 担 導 入 に 向 け た 検 討 が 必 要 で あ る 」 と の 異 な る 意 見 が あ り 、 「 引 き 続 き 十 分 議 論 を 要 す る 課 題 で あ り 、市 民 や 関 係 者 か ら の 意 見 な ど を 踏 ま え た 更 な る 検 討 が 必 要 と 考 え ま す 」 と し て い ま し た 。
そ の た め 、 本 会 議 で は 、 平 成 2 4 年 6 月 に 市 教 育 委 員 会 が 実 施 し た 「 公 民 館 に 関 す る 市 民 等 ア ン ケ ー ト 調 査 」 ( 以 下 、 「 ア ン ケ ー ト 調 査 」 と い う 。 ) の 結 果 や 公 民 館 の 視 察 、公 民 館 が こ れ ま で 果 た し て き た 役 割 や 公 共 施 設 を 取 り 巻 く 本 市 の 状 況 な ど を 踏 ま え て 、 公 民 館 の 利 用 に 係 る 受 益 者 負 担 に つ い て 検 討 を 行 い ま し た 。
本 会 議 と し て 、公民館の受益者負担の今後の在り方について協 議 が ま と ま り ま し た の で 、 こ こ に 建 議 し ま す 。
○ 写
□ 印
1 協 議 に あ た っ て
公 民 館 の 受 益 者 負 担 の 今 後 の 在 り 方 を 協 議 す る に あ た り 、 ア ン ケ ー ト 調 査 の 結 果 を 基 に 、 市 民 等 の 意 見 を 確 認 し ま し た 。
ア ン ケ ー ト 調 査 は 、 市 民 や 公 民 館 利 用 者 、 公 民 館 関 係 者 を 対 象 に 、 公 民 館 に 期 待 す る 取 組 み や 、 力 を 入 れ る べ き 情 報 発 信 、 使 用 料 に つ い て の 考 え 等 の 項 目 に つ い て 実 施 さ れ ま し た 。 こ の 、 市 民 を 対 象 と し た ア ン ケ ー ト 調 査 で は 、 公 民 館 の 利 用 経 験 の 有 無 や 利 用 経 験 が な い 場 合 の 理 由 等 も 尋 ね て お り 、 そ の 結 果 も 踏 ま え て 協 議 を 行 い ま し た 。
ま た 、職 員 の 体 制 や 、地 域 、立 地 、併 設 す る 行 政 機 関 等 の 状 況 が 異 な る 公 民 館 5 館 の 視 察 を 行 い 、そ れ ぞ れ の 施 設 内 容 や 利 用 状 況 、事 業 等 の 現 状 を 把 握 し ま し た 。
2 主 な ア ン ケ ー ト 調 査 結 果
( 1 ) 公 民 館 施 設 の 利 用 等 に つ い て
市 民 を 対 象 と し た ア ン ケ ー ト 調 査 で は 、「 公 民 館 施 設 を 利 用 し た こ と が あ る 」 と の 回 答 は 4 5 . 1 % で し た 。 ま た 、 公 民 館 活 動 を 通 じ て 身 に 付 け た 知 識 等 の 活 か し 方 と し て は 「 人 間 関 係 を 広 げ 、 仲 間 づ く り に つ な げ て い る 」 と い う 回 答 が 最 も 多 く 3 9 . 9 % あ り ま し た 。
「 公 民 館 施 設 を 利 用 し た こ と が な い 」と い う 回 答 は 5 3 .3 % あ り 、そ の 理 由 と し て は 、 「 仕 事 ・ 家 事 ・ 育 児 な ど に よ り 、 時 間 が と れ な い 」 が 3 4 . 9 % で 最 も 多 く 、 次 い で 「 ど の よ う な 学 習 や 活 動 が あ る の か わ か ら な い 」と い う 回 答 が 3 1 . 6 % あ り ま し た 。
ま た 、公 民 館 に 期 待 す る 取 組 み と し て は 、「 住 民 が 気 軽 に 参 加 し や す い 取 組 み 」 と い う 回 答 が 最 も 多 く 5 1 . 1 % で し た 。
(2)公民館施設の使用料について
公民館施設(部屋)の使用料については、「無料を継続するべき」という回答が、
市民を対 象 と し た ア ン ケ ー ト 調 査 で は 3 7 .6 % 、公 民 館 利 用 者 で は 7 9 .9 % 、 公 民 館 関 係 者 で は 4 8 . 9 % あ り ま し た 。
「 有 料 に す る べ き 」 と い う 回 答 は 、 市 民 を 対 象 と し た ア ン ケ ー ト 調 査 で は 2 3 . 2 % 、 公 民 館 利 用 者 で は 8 . 3 % 、 公 民 館 関 係 者 で は 2 2 . 6 % あ り 、 い ず れ も 「 無 料 を 継 続 す る べ き 」 と い う 回 答 が 、 「 有 料 に す る べ き 」 と い う 回 答 を 上 回 り ま し た 。
ま た 、「 活 動 内 容 に 応 じ て 、 有 料 ・ 無 料 を 決 め る べ き 」 と い う 回 答 が 、 市 民 で は 2 3 . 5 % 、 公 民 館 関 係 者 で は 2 5 . 6 % あ り ま し た 。
( 3 ) 公 民 館 施 設 が 有 料 の 場 合 の 影 響 に つ い て
公 民 館 施 設( 部 屋 )の 利 用 が 有 料 の 場 合 の 影 響 に つ い て 、「 安 易 な 利 用 予 約 が 減 る た め 、施 設 の 適 切 な 利 用 が 図 ら れ る 」「 利 用 者 の 施 設 運 営 へ の 関 心 が 高
ま る 」と い う メ リ ッ ト と 捉 え る 回 答 が 、市 民 を 対 象 と し た ア ン ケ ー ト 調 査 で は 3 9 .8 % 、公 民 館 利 用 者 で は 2 9 .3 % 、公 民 館 関 係 者 で は 5 4 .7 % あ り ま し た 。
一 方 で「 公 民 館 利 用 の 頻 度 が 下 が る 」「 利 用 者 の 公 民 館 を 支 え よ う と す る 意 識 が 低 下 す る 」と い う デ メ リ ッ ト と 捉 え る 回 答 も 、市 民 で は 3 1 .2 % 、公 民 館 利 用 者 で は 4 7 . 1 % 、 公 民 館 関 係 者 で は 2 7 . 8 % あ り ま し た 。
3 ア ン ケ ー ト 調 査 等 に つ い て の 考 察 及 び 意 見
ア ン ケ ー ト 調 査 や 公 民 館 の 視 察 な ど か ら 、地 域 で 育 ま れ た 公 民 館 が 、そ れ ぞ れ 、 そ の 歴 史 や 特 色 を 活 か し て 運 営 さ れ て い る と と も に 、仲 間 づ く り の 場 と な っ て お り 、公 民 館 が 地 域 に お け る 学 習 や コ ミ ュ ニ テ ィ 活 動 の 拠 点 の 役 割 を 果 た し て い る こ と を 再 確 認 し ま し た 。
ま た 、市 民 を 対 象 と し た ア ン ケ ー ト 調 査 で は 、市 民 が 公 民 館 に 期 待 す る 事 業 分 野 と し て 、「 健 康 ・ ス ポ ー ツ に 関 す る 事 業 」 や「 趣 味 に 関 す る 事 業 」「 地 域 防 災 に 関 す る 事 業 」 な ど が 高 い 割 合 を 占 め て い ま し た 。
公 民 館 を 利 用 し た こ と が な い 市 民 か ら は 、そ の 理 由 と し て「 仕 事 ・ 家 事 ・ 育 児 な ど に よ り 、時 間 が と れ な い 」や「 ど の よ う な 学 習 や 活 動 が あ る の か わ か ら な い 」 と い う 回 答 が 多 く あ り 、市 民 が 興 味・関 心 を 持 ち 、参 加 し や す い 事 業 の 企 画 や 情 報 発 信 の 方 法 に つ い て 更 な る 工 夫 が 求 め ら れ て い る と 考 え ま す 。
今 後 、公 民 館 は 、こ れ ら の 結 果 も 踏 ま え て 、地 域 住 民 の 学 習 ニ ー ズ や 地 域 社 会 の 要 請 に 応 じ た 学 習 機 会 の 提 供 を 図 っ て い く こ と が 大 切 で す 。
な お 、公 民 館 施 設( 部 屋 )の 利 用 が 有 料 の 場 合 の 影 響 に つ い て は 、ア ン ケ ー ト 調 査 結 果 に 示 さ れ た よ う に 、メ リ ッ ト と 捉 え る 意 見 と デ メ リ ッ ト と 捉 え る 意 見 が あ り ま し た 。こ の た め 、受 益 者 負 担 の 導 入 に つ い て は 、そ れ ぞ れ の 意 見 を 十 分 に 踏 ま え た 上 で 、 協 議 ・ 検 討 を し て い く べ き で あ る と 考 え ま し た 。
4 公 共 施 設 を 取 り 巻 く 本 市 の 状 況
本 市 で は 、高 度 経 済 成 長 に よ る 急 速 な 都 市 化 や 人 口 急 増 期 を 経 て 、現 在 ま で に 、 行 政 サ ー ビ ス の 広 が り と と も に 、 多 様 な 公 共 施 設 が 整 備 さ れ ま し た 。 少 子 ・ 高 齢 社 会 の 進 行 な ど に よ り 、 い わ ゆ る 低 成 長 の 時 代 に 移 行 し た と い わ れ る 今 日 、 公 共 施 設 の 維 持 に か か る 財 政 負 担 は 今 後 の 大 き な 課 題 の 一 つ と 考 え ら れ ま す 。
こ う し た 状 況 を 踏 ま え 、 平 成 2 3 年 度 に 、 公 共 施 設 の 現 状 を 分 析 し た 「 相 模 原 市 公 共 施 設 白 書 」 が 作 成 さ れ ま し た 。 こ の 白 書 を 第 一 歩 と し て 、 持 続 可 能 な 都 市 経 営 な ど に 向 け た 、 受 益 者 負 担 も 含 め た 全 庁 的 な 検 討 が 進 め ら れ て い ま す 。
ま た 、 本 市 で は 平 成 7 年 度 の 「 相 模 原 市 行 政 改 革 大 綱 」 策 定 以 来 、 行 政 改 革 の 一 環 と し て 、 受 益 者 負 担 の 適 正 化 の 取 組 み が 行 わ れ て お り ま し た が 、 平 成 2 4 年 度 に は 、 市が提供する行政サービスに係る受益と負担をより適正な関係とすることを 目的とした「受 益 者 負 担 の 在 り 方 の 基 本 方 針 」 が 示 さ れ 、 公 民 館 を 含 め た 施 設 の 使 用 料 に つ い て 検 討 が 求 め ら れ て い ま す 。
5 協議のまとめ
こ れ ま で 公 民 館 は 、 住 民 主 体 で 運 営 さ れ 、 住 民 の 自 主 的 で 自 由 な 学 習 、 文 化 、 ス ポ ー ツ 活 動 の 場 で あ り 、地 域 に お け る 学 習 や コ ミ ュ ニ テ ィ 活 動 の 拠 点 と し て の 役 割 を 担 っ て き ま し た 。
今 後 の 公 民 館 に は 、 こ れ ま で 以 上 に 、 地 域 の 特 性 や 課 題 、 生 活 課 題 に 応 じ た 学 習 機 会 を 提 供 す る と と も に 、今 日 的 な 課 題 で あ る 家 庭 や 地 域 の 教 育 力 の 低 下 の 解 消 な ど 、 時 代 の ニ ー ズ に 合 わ せ た 運 営 を 行 っ て い く こ と が 求 め ら れ て い ま す 。
こ う し た 中 、 地 域 に お け る 公 民 館 の 役 割 は 、 今 後 、 さ ら に 重 要 性 を 増 し て い く も の と 考 え ま す 。
本 会 議 と し て 、ア ン ケ ー ト 調 査 及 び 公 民 館 の 視 察 な ど を 踏 ま え て 検 討 し た 結 果 、 公 民 館 を 取 り 巻 く 本 市 の 状 況 を 鑑 み 、 公 民 館 施 設 ( 部 屋 ) 利 用 の 受 益 者 負 担 の 導 入 に つ い て 、 市 に お い て 検 討 す る 必 要 が あ る と の 結 論 に 達 し ま し た 。
な お 、受 益 者 負 担 の 導 入 に つ い て 検 討 す る 場 合 に は 、地 域 に お い て 公 民 館 が 担 う 重 要 な 役 割 を よ く 考 慮 し 、利 用 者 数 が 減 少 す る こ と や 、地 域 住 民 が 公 民 館 を 支 え よ う と す る 意 識 が 低 下 す る こ と が な い よ う 、十 分 に 配 慮 す る 必 要 が あ る こ と を 改 め て 申 し 添 え ま す 。
本 市 の 社 会 教 育 を 支 え る 公 民 館 の 更 な る 発 展 を 願 い 、協 議 の ま と め と し て 建 議 し ま す 。
相模原市社会教育委員名簿
区 分 氏 名 選 出 団 体 等 備 考
学校教育の関係者
境 妙 子 市公立小学校校長会
和 田 再 生 市立中学校長会
社会教育の関係者
一 戸 徳 雄 市文化協会
杉 﨑 桂 子 市体育協会
鈴 木 究 市立小中学校PTA連絡協議会
青 木 久 市公民館連絡協議会 副議長
菅 野 泰 男
市青少年関係団体連絡会
(市こども会育成連絡協議会) 家庭教育の向上に資
する活動を行うもの
古 田 政 子 子育て親育ち応援団 wi t h. c f c
学識経験者
福 田 須美子 相模女子大学教授 議長
齊 藤 ゆ か 聖徳大学准教授
吉 川 惠 美 社会教育有識者
玉 井 清 一 一般社団法人かながわ青少年協会理事長
古 矢 鉄 矢
公益社団法人相模原・町田大学地域コンソ ーシアム
梅 澤 カツ子
特 定 非 営 利 活動 法 人 男女共 同 参 画 さ がみ はら
岩 﨑 恵 子 公益社団法人相模原青年会議所